【管理栄養士執筆】卵アレルギーが心配。離乳食の進め方は?

離乳食

離乳食が始まってしばらくして、そろそろ卵を食べさせようかと思うけれど、赤ちゃんの親や兄弟に卵やその他のアレルギーがあって心配・・・と、離乳食の進め方に不安を持たれることがあると思います。

卵の離乳食の進め方を、卵アレルギーだった息子をもつ管理栄養士がお伝えします。

卵について

卵は皆さんご存知のように卵黄と卵白に分かれています。違うのは色や味だけでなく、含まれる栄養も違い、卵アレルギーを考える上で重要になってきます。

卵黄

タンパク質も含まれるが、主な栄養は脂質。他にもビタミン、ミネラルが含まれている。

卵白

脂質は含まれない。卵アレルギーに強く関係するタンパク質の「オボムココイド」「オボアルブミン」を含む。

卵アレルギーの血液検査では、①卵白②卵黄③オボムコイドの特異IgE(アレルギーに対する免疫の値。高い方がアレルギー症状が強い)を測定し、それぞれの数値の高さを見て、卵アレルギーのレベルがおおよそ判断されます。

※次男のアレルギー検査結果

調理のポイント

卵のアレルゲンのタンパク質は加熱によって変化し、アレルギー反応が出にくくなります。ですので、固ゆで卵の卵黄のみが初めて卵を離乳食として与えるものとしてふさわしくなります。

一般的に12分茹でたら固ゆで卵と言われますが、卵アレルギーが心配な場合は20分しっかり火を通してから与えてください。

それが大丈夫なら、12分茹でたもの、その次にしっかり火を通した薄焼き卵(錦糸卵)。そして、同じく過熱が十分な炒り卵の順に少量ずつ食べさせてあげてください。

調理の注意点、食材別の留意点

先ほど述べたように、卵アレルギーは卵白が原因である場合がほとんどです。

さて、ここで調理の際の注意に関する〇×クイズです。卵アレルギーの子どもに対して下記のような対応はどうでしょう。考えてみてください。

  1. かきたま汁(卵のお吸い物)を作った。卵が一切入らないよう、ざるでこしてからスープのみ与えた。
  2. マヨネーズの入った和え物、サラダを与えた。
  3. 添加物の「卵殻カルシウム」の入った食品を与えないようにしている。

正解は全て×です。

  1. × 卵白に含まれるオボムコイドは水に溶けやすい性質があり、かきたま汁の卵そのものを食べていなくても、汁を飲むだけでアレルギー反応が出る可能性があります。
  2. × マヨネーズは生卵と同等の扱いになるので、アレルギー反応が出る可能性が高いです。
  3. × 卵殻カルシウムは卵と名前がついていますが、鶏卵のタンパク質は含まれていないので、除去する必要はありません。

ちなみに、卵由来のレシチンと書かれている場合は、注意が必要です。

見えない卵が入っている食材

  • パン、麺類
  • 竹輪、かまぼこ、はんぺんなどの練り製品
  • ハム、ウインナー、ベーコン等の肉の加工品
  • お惣菜のフライや天ぷらの衣
  • てんぷら粉、ホットケーキミックス、お好み焼き粉等のミックス粉
  • 菓子類、アイスクリーム

加工食品は離乳食ではほとんど使う事は無いと思いますが、市販品はどれくらい卵が入っているか分かりにくいです。離乳食が完了した後も、念のため気に留めておき、食材を購入するときは原材料を必ず見るなど、気にかけておくとよいでしょう。

初めて与えるときは少量ずつ。その後の様子も気にかけてあげてくださいね。

他にも、薬にも卵白成分が入っている物もあるので、お薬を処方してもらう前に、必ず医師に赤ちゃんの状況を伝えるようにしましょう。

卵アレルギーは治るの?

乳幼児期に発症した食物アレルギーは、成長と共に自然に治ることが多いとされています。

卵アレルギーは症状の出ない範囲で少しずつ食べ慣れる事により、早く克服できると言われています。しかし、体に出る症状が強い場合は医療機関に相談し、医師の指示に従う必要があります。

我が子が卵アレルギーとなると、今後の食生活が心配になると思いますが、成長と共に内臓も発達し、徐々に反応も小さくなっていく事が多いです。

うちの長男は生後10か月の頃に卵アレルギーが発覚しましたが、幸いにも赤みが出るだけの反応でしたので、かかりつけ医からも様子を見ながら少しずつ食べる練習をするように言われ、小学生になった今は「ゆで卵は白身派!」と言うようになりました。

相談窓口

始まったばかりの離乳食ですが、赤ちゃんの頃から味の好みや食欲にも差がある上に、アレルギー対応の食事を用意しなければならないとなると、不安やストレスも多く抱えてしまうかもしれません。

そんな時は、安全に、そして楽しく離乳食作りを続けていくための一つの手段として、専門家のサポートを受ける事もお勧めします。

地域の区役所や支所、保健福祉センターではアレルギー相談の窓口を設置しているところが多いので、利用されてみてはいかがでしょうか。育児ケアオンラインでも、管理栄養士がLINEでご相談にのるサービスを展開しています。

参照文献

伊藤節子、乳幼児のアレルギー、診断と治療社、2012

【執筆者紹介】

管理栄養士
井上弥生

製菓衛生士の資格も持つ。病院、特別養護老人ホームに勤務。
結婚後は退職し、幼稚園、大学、クリニックにて、栄養・食文化普及事業に携わっていた。
趣味は自家製酵母を使ったパンやお菓子作り。

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