【管理栄養士執筆】 育児用粉ミルクとフォローアップミルクの違いって?

授乳

赤ちゃんがすくすく成長し離乳食も少しずつ進んできました。そんな頃に「フォローアップミルク」という言葉をよく聞くようになるのではないでしょうか。

このフォローアップミルクについて、なぜ使うのか、普通のミルクと何が違うのか、いつから使うのか、そもそも使わなければならないのか、疑問に思っている方も多いのでは。

今回はこのフォローアップミルクについて、育児用粉ミルクとの違いを含めて管理栄養士が解説します。

フォローアップミルクは牛乳の代替品

まず、フォローアップミルクの歴史について知りましょう。

フォローアップミルクは、欧米諸国で鉄乳幼児の鉄欠乏を予防するために開発されたものです。

かつて欧米諸国(肉と乳製品を主とする食生活)では乳児期早期から牛乳が与えられていましたが、牛乳には鉄がほとんど含まれていません。そのため鉄欠乏になる赤ちゃんが多かったのです。そこで牛乳の欠点を補って鉄とビタミンC(鉄の吸収を高める)を増量添加してフォローアップミルクが作られました。

日本は欧米諸国と食生活が違いますので、あえて必ずフォローアップミルクを与える必要はありません。

厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドにも「フォローアップミルクは、母乳または育児用ミルクの代替品ではない。必要に応じて(離乳食が順調に進まず、鉄の不足のリスクが高い場合など)使用するのであれば、9か月以降とする」と記載されています。

つまり、必ず使う必要はないけれど、9か月以降で鉄が不足していそうなら使うのも選択肢のひとつに。ということです。

育児用ミルクは限りなく母乳に近いミルク

フォローアップミルクが牛乳の代替品である一方、育児用ミルクは母乳の代用品です。

栄養組成を限りなく母乳に近づけて作られていますので、母乳不足の時や母乳が与えられない時などに母乳の代わりとして与えられるミルクです。

フォローアップミルクと育児用ミルクの使い分け

ここまでにご説明した通り、フォローアップミルクと育児用ミルクは全くの別物です。

フォローアップミルクは離乳完了期の牛乳代用品(鉄の不足が心配なとき)。鉄などは強化されていますが、一方で育児用ミルクに添加されている銅や亜鉛などは添加されていません。

そのため、離乳が進行していない状況でフォローアップミルクを与えると栄養バランスを崩すことがあります。

離乳食がなかなか進まない、食べる量が少ない、という場合には育児用ミルク(もしくは母乳)で補いましょう。

一方、9か月以降に偏食などで鉄の多い食材(赤身の魚、レバー、牛肉、小松菜など)を食べない時や、医療機関で鉄欠乏性貧血を指摘された時などには、フォローアップミルクの利用を考えてもよいでしょう。

参考
厚生労働省 授乳・離乳支援ガイド
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/s0314-17.html
一般社団法人加古川医師会 健康情報
https://www.kakogawa.hyogo.med.or.jp

【執筆者紹介】

管理栄養士
仲村ゆうな

大学の栄養科を卒業後、総合病院にて7年勤務。
産婦人科を含む幅広い診療科で、妊娠悪阻の食事管理、低体重の赤ちゃんの栄養指導、産後ママの体重管理、生活習慣病の栄養指導など、のべ1万人以上の栄養サポートを行う。「育児ケアオンライン」のサポーターとして活躍

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