【助産師執筆】 妊娠中の仕事や旅行はどうする?生活のポイントを解説

妊娠中の生活

妊娠が分かったけれど、仕事や旅行などこれからの生活上は何に気をつけたらいいのか、疑問に思いますよね。

妊娠中はママの身体に合わせて、毎日の生活に工夫を取り入れたり少し気をつけたりすることが必要です。

今回は助産師が仕事や旅行など、妊娠中の生活のポイントを詳しく解説していきます。

これからの妊娠生活を順調に送るためにぜひ参考にしてくださいね。

妊娠中の生活で工夫や注意が必要なのはなぜ?

妊娠中はママの身体に合わせた生活を送ることで、快適な妊娠生活を送り、出産に向けた準備を順調に行うことができます。

妊娠中のママの身体は見た目も身体の機能も日々変わっていきます。

理由はホルモンバランスが変化したり、身体の血液量が増えたり、赤ちゃんの成長に伴ってお腹も大きくなるからです。

身体の変化に合わせて生活することで、ママの身体に無理をかけることなく過ごすことができますよ。

妊娠しても仕事は継続できる!でも無理をせずに

仕事は産前休業まで継続できる

仕事は妊娠してからも基本的には続けることができるので、体調に問題がなければ産前休業まで仕事をして構いません。

とはいえ、無理をして仕事を続ける必要はありませんので、ママの体調に合わせて勤務先としっかり相談をしましょう。

産前休業は、法律上、出産予定日より6週間前より(多胎妊娠の場合は14週間前より)取得することができて、申請が必要です。

出産予定日が決まったら、産前休業の取得時期を事前に勤務先へ伝えておきましょう。

妊娠して仕事が大変だと感じた時は?

妊娠によって今の業務内容が大変だと感じているのであれば、勤務時間の短縮や業務内容の変更を勤務先へ相談してみましょう。

「母性健康管理指導事項連絡カード」という、働く妊婦さんが活用できるカードがあります。妊婦健診などの健診結果で、勤務時間や休憩時間または業務内容の変更、休業が必要な妊婦さんが勤務先へ申し出るためのカードです。

母性健康管理指導事項連絡カードは医師に必要な措置を記入してもらい、勤務先へ提出すると会社は必要な措置をしてくれますよ。

参考
厚生労働省 母性健康管理指導事項連絡カード
https://www.mhlw.go.jp/www2/topics/seido/josei/hourei/20000401-25-1.htm

妊娠中の旅行で大切な5つのポイント

妊娠経過に問題がなければ妊娠中でも旅行に出かけることができます。

旅行を計画するなら以下に挙げる5つのポイントを確認して、パートナーや家族と楽しい旅行にしてくださいね。

妊娠16週から妊娠27週の安定期に計画をする

妊娠初期や妊娠28週以降の妊娠後期ではママの体調に変化が起きやすいため、それ以前の安定期に計画をしましょう。

旅行の前には医師の受診を受けて妊娠経過が順調なことを確認し、旅行には単独ではなく同行者と出かけるようにしてください。

母子健康手帳は忘れずに持参しましょう。

余裕をもった日程を計画する

旅行は楽しい予定をたくさん作りたいですよね。

しかし、あまり日程を詰め込んでしまうと、疲れが出てママの体調が崩れやすくなったり、ストレスになったりしてしまいます。

無理なく行動できる余裕をもった日程を考えてください。

温泉旅行はひかえる

温泉旅行はゆったりとリラックスできる旅行ですが、妊娠中の温泉旅行はひかえましょう。

温泉の床は滑りやすく、泉質や湯温によっては、のぼせやすくなり転んでしまう可能性があります。

加えて温泉は多くの人が利用するため雑菌が多く、感染症の心配もあるのです。

ママと赤ちゃんの健康を守るためにも、温泉旅行以外の選択肢を考えてくださいね。

飛行機では診断書が必要な会社もあるため事前に確認しておく

妊婦さんが飛行機に乗る場合は航空会社によって、診断書が必要になることがあります。

事前に搭乗する航空会社に診断書が必要なのか問い合わせをして、もし必要であれば医師に作成してもらいましょう。

旅行先に産科の医療施設があるかを確認しておく

旅行先に受診できる産科の医療施設があるかを確認しておきましょう。

もしママが旅行先で体調不良になった時、慌てて医療施設を探さなくて済みます。

事前に医療施設の連絡先などを調べておけばスムーズに連絡を取れるので、必ず確認しておきましょう。

仕事と旅行以外の日常生活で知っておきたい5つのポイント

夫婦生活

妊娠中の夫婦生活は特に制限がありませんが、必ずコンドームを使用しましょう。

精液には陣痛を起こしやすい成分が含まれているからです。

お腹を圧迫しない体位とし、深く挿入せず、浅めに挿入するようパートナーに協力してもらいましょう。

お腹が張ったり出血がある時は、夫婦生活をひかえて病院を受診してください。

休息

妊娠中はホルモンバランスが変化するため、日中でも眠気が出ます。

眠い、疲れたと感じた時は昼寝や横になって休むようにし、こまめに休息をとりましょう。

姿勢や動き方

赤ちゃんが成長すると、子宮も大きくなってお腹が目立つようになります。

背筋を伸ばした姿勢を意識して、お腹を伸ばす、背中が反る、前のめりになる姿勢は避けるようにしましょう。

お腹が大きくなると身体を動かすことも大変です。

起き上がる時は一旦横向きになり、手をつきながらゆっくり起き上がるようにします。

床にあるものをとる時には、片膝をついてとるようにするという工夫が必要ですね。

嗜好品

コーヒーや緑茶などのお茶類にはカフェインが含まれていますが、1日2杯程度であれば飲んでも構いません。

タバコやアルコールは赤ちゃんの健康状態が悪くなってしまうのでひかえましょう。妊娠中に避けた方が良い飲み物については下記のコラムも参考にしてください。

「【管理栄養士執筆】 妊娠中に飲んではいけない飲み物は?」
https://blog.ikujicare.jp/2019/01/14/pregnant-drink/

美容室

出産前にヘアスタイルをすっきりさせたいと考えるママは多いです。

美容室では同じ姿勢が続かないように時々姿勢を変えてもらうようにすると良いですよ。

パーマや毛染めは妊娠に影響する医学的な根拠はありません。しかし妊娠中のママの肌はデリケートになっているため、かぶれを起こすことがあります。

パーマや毛染めをしたいなら、美容室へ妊娠中であることを伝えて体調の良い日を選んで行ってくださいね。

参考
助産師診断・技術学Ⅱ 妊娠期 医学書院第4版第3刷 P215〜222

工夫や周りからの協力で楽しい妊娠生活を

今回は妊娠中の生活の注意点について解説しました。

妊娠中はママの身体に合わせて生活をちょっと工夫することで、快適な妊娠生活を送り、順調に出産の準備をすることにつながります。

「やってはだめ」ということではなく、無理のないように工夫したり、周りの人に協力したりしてもらうことが大切です。

今回解説した生活上のポイントを意識して、楽しく妊娠生活を送りましょう。

【執筆者紹介】

助産師、保健師、看護師
菊地 綾香

総合病院、産科クリニックに勤務。看護大学教員として看護学生や助産師学生の教育にも携わる。約8年の助産師経験から得た妊娠、出産、育児に関する確かな知識と情報を届けるための活動も行なっている。

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