【管理栄養士執筆】我が子の気になる症状はもしかして母乳のせい?子どもの食物アレルギーと母親の食生活との関係を考える

授乳

母乳育児を不安なく続けていく食生活のポイントは?

まず、妊娠中の食事が赤ちゃんに何らかの影響を与えるかどうか、考えてみましょう。

赤ちゃんの親、兄弟など身近なところで食物アレルギーを持つ人がいれば、遺伝的に生まれてくる子の事が心配になるのは当然のことです。

少しでもそのリスクを減らしたいと、妊娠中に卵・乳製品・小麦等をやみくもに食べないでいる事は母体の栄養状態にも影響しますし、不安視している食材の100%の除去はかなり難しく、またその努力が報われる可能性も低いのでお勧めしません。

妊娠中に除去食をとっても、子どもの食物アレルギーは予防できないのです。

出産を迎えるその日までは、アルコール類、カフェインの摂取を控え、ご飯などの主食、肉・魚などのたんぱく質、 野菜類等からビタミンや食物繊維等をバランスよく摂り、健康な体作りを心がけましょう。

授乳中のお母さんの食事について

産後すぐに授乳が始まります。不安な気持があっても、すぐに除去食は必要ありません。

食べた物が体内で消化・吸収され、その栄養が血液に入ります。母乳はその血液をもとに作られるので、子どもの食物アレルギーを心配するお母さんはご自身の食事も気にされることと思います。

確かに、お母さんが食べた物が母乳から赤ちゃんに届き、それが原因で何らかのアレルギーを引き起こす場合もあります。

しかし、母乳に含まれるアレルゲン(食物アレルギーの原因物質)の量は極わずかであり、母乳にたくさん含まれているIgA抗体(感染から体を守る免疫物質、免疫グロブリンともいう)の作用で母乳によるアレルギー症状は軽い事が多いのです。

それでも、赤ちゃんの皮膚症状等見過ごせない状況にあって、血液検査でアレルゲンとなる食品が見つかった場合にのみ、お母さんの除去食開始を考えることになります。

原因食材を使った加工食品まで食べないようにするのか、個々の症状、状況によって変わりますし、赤ちゃんの成長と共に除去のレベルも下がることがあります。

母乳の事を考えた、お母さんの食事制限はそれほど長い期間ではないとは言え、日々の生活に影響を与えてきます。適切な範囲の除去食となるよう、医師と相談の上、治療を進めてください。

【執筆者紹介】

管理栄養士
井上弥生

製菓衛生士の資格も持つ。病院、特別養護老人ホームに勤務。
結婚後は退職し、幼稚園、大学、クリニックにて、栄養・食文化普及事業に携わっていた。
趣味は自家製酵母を使ったパンやお菓子作り。

 

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